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[2000.03.31]
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自由の意味は?
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▼崩れるオープンソースの定義――大手各社の約束に「言葉だけ」の批判も?(ZDNet News)
http://www.zdnet.co.jp/news/0003/30/open.html
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フリーとはどういう意味だろう? オープンとはどういう意味だろう? 自由,ということを認識することほど,難しいことはない。私たちは,自由のない世界が普通である,リアルの枷を引き摺ってしまっている。
オープンソースを宣伝文句にしている企業が,相次いで微妙な立場に身を置くことになっている。ネットスケープは,公開予定のネットスケープ6で,開発者たちから必要な製品になっていないと苦情を受けている。アップル社は,あまりにも制約が多すぎるとライセンス契約を書き換えている。サンマイクロシステムズ社も,トラブルを受けてソフトの発表を延期している。
昨日のWIRED NEWSに掲載されたGNUプロジェクトの創始者,リチャード・ストールマンのインタビューは面白かった(WIRED NEWSの記事)。フリーとは,リアルにおいては,貴いものと思われながら,あまりいい意味を持たない。タダより高いものはなかったり,また自由であるということは,かえって不自由なことであることもある。システムがあるから,制限があるから,我々は生きていられる,という考えもある。
改造することを許さないフリーソフト,著作権表示を絶対に譲らないフリーソフトなど,意味はない,と私は考えている。悪口を承知でいえば,慈善事業づらをして欲しくない。フリーソフト,オープンソースとは,多くの人がそれに対して提案し,あるときは改造し,あるときはイリーガルな,突拍子もない思想も持ち込みながら,自由に発展していくものだ。あるいはそれが元々の制作者の意図から外れたものになることもあるかもしれないが,全体の総意に反することはなく進んでいく。だからこそ,オープンソースやフリーソフトは面白いんだ。そういう考えに基づかないんだったら,フリーだのオープンだのはやめなさい。(参考として,ぺ〜る,あり□さんのサイト内のGNU(General Public License)の日本語訳 )
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[2000.03.30]
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ワイヤードの子供たち
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▼ネットは夢の教育ツール? 「子供の読書時間は増え,テレビは観なくなる」(ZDNet News)
http://www.zdnet.co.jp/news/0003/29/kids.html
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ここ,で生まれた子供たちは,どのようにして,ここ,と繋がっているのだろうか。リアルと区別することなく,繋がることができる子供たち…が,そこにいる。
全米教育委員会連合の下部組織が発表した調査結果によると,インターネットを使う子供は,本や新聞を読む時間が長く,テレビを観る時間は少ないという。またその95%が,ネットを利用し出してから,家族間の対話が増えた,または変わらないと答えている。
他人と接触する手段は,リアルだけではない。手紙もあるし,電話もある。そして,ワイヤード・ネットワークもある。そして,手紙や電話とはケタ違いに,ワイヤード・ネットワークは,私たちの感情にフィットしている。それは,ワイヤード・ネットワークが,我々の根源的に持っている精神的繋がりを,そのまま具現化した存在だからだ。記事中にもあるスタンフォード大学の研究者の調査結果(過去記事)は,リアルとワイヤードの繋がりは別もので,ワイヤードに偏るとリアルが疎かになる,という考えを持っている。そして,まだそのような概念が,世の中を支配している。
それを簡単に覆してくれるのは,モノゴコロ付いたときに,すでにワイヤードが目の前にあった子供たちだろう。ワイヤードがリアルと違うもの,という偏見を一切持っていない者たち。そして,自由自在にワイヤードでの繋がりを操れる子供たち。彼らが,この世界を,不見識から洗っていってくれることだろう。
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[2000.03.28]
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色眼鏡なしのIE5
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▼Macintosh版『Internet Explorer 5』をダウンロードできるURLが一部で公開(ASCII24)
http://www.ascii.co.jp/ascii24/call.cgi?file=issue/2000/0327/soft01.html
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マックとウィンドウズでは実は同じものを見ていても,全然違うときがある。それは,それぞれのOSの持っている眼が,違うから。驚くことではないし,どちらが正しいとも今ではいえない。だが,IE5の持つ眼は,どうだろう。
一部のマッキントッシュ関連サイトに,28日からマイクロソフト社のマッキントッシュ版インターネット・エクスプローラー5 日本語版のダウンロードURLが掲載されている。これは,関係者を対象にした事前評価のためのダウンロードURLが,漏れた模様だ(ダウンロード可能なURL1,2)。
海外でも同様に1日早くから,URLが漏れている(ダウンロード可能なUS版URL)。ということで,使ってみました(^_^;)。で,結論から云うと,かなり,いい。ネットスケープの「ゲッコー」より先に出せた,新しいレンダリングエンジン「タスマン」は軽快。表示スピードは,体感できるほどの速さとなっていると思う。外観もいい。ブラウザの色は,「ブラック」「ブロンズ」「グラファイト」「グレープ」「ストロベリー」「タンジェリン」「ブルーベリー」「ボンダイ」「ライム」から選択できる(ph)。ツールバーを折り畳んだカタチのブラウザのカタチもスマートだ(ph)。
と,誉め殺しておいて…(^_^;)。問題はある。マックは画像の解像度を72dpiでとらえる(ph)。ウインドウズは96dpi(ph)。だから,同じホームページを見ても,マックで見るよりもウインドウズで見るほうが文字などが大きく見える。で,IE5のウインドウ内は,解像度が96dpiを標準になっている(設定で変更できる(ph))。これで,あとはアドビ・ガンマなどでガンマ値をウインドウズの2.2(マックは1.8,2.2の方がちょっと暗い感じ)にすると,あら不思議,マックじゃないみたい(^_^;)。いろんなところから,責めてきますね,MSは。まっ,ネットスケープ6の様子を見るまで,使ってみるとしますか。
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[2000.03.27]
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ラヂオの時間
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▼ラジオ大検証!〜21世紀、ラジオはどこへゆく(@マーケ SMEマーケティング通信)
http://www.sme.co.jp/MoreInfo/atMarke/sp03-01.html
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テレビ局の数も少ない田舎だった。だが,夜になると東京からのラジオ放送が雑音に混じって聞こえてきた。韓国語やロシア語などの雑音に混じって聞こえてくるその声は,とっても尊いものだった気がする。そして今,ラジオはIPで尊さを伝えだす…。
日本での放送が始まってから3/4世紀が経つラジオ。ラジオ局は今,インターネットを使うことで,大きな変革がもたらされている。テレビを見ながらネットをすることはできないが,ラジオを聴きながらならできる。またメールによるアクセスは手軽で,速い。ラジオ+インターネットという新しいメディアの形が,私たちの生活にすんなりと溶け込むのは以外と早いだろう。
ラジオというメディアは,不思議なものだ。テレビもあり,インターネットもあり,という状況のなかで,ラジオが占める位置というのは微妙なもの。まったくラジオなんて聞くことがないという人もいるだろうし,仕事中に流れているから聴いてるだけ,という人も多いだろう。
テレビもラジオも,近い未来にはすべてIPベースでの放送となるだろう。今の,IEのラジオバーなどは,その途上であるに違いない。もちろん,今までのラジオがなくなるわけでなく,それがもうひとつの媒体となるだけだ。IPなら世界中どこででも聞ける。ラジオにとっての命である,聴いている人たちの声が,すぐにメールで戻ってくる。そして(テレビとは徹底的に違う)パーソナリティとの距離の近さが,形作れる。IPにラジオが乗ったとき,新しい,ラヂオの時間が始まる。
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[2000.03.26]
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見捨て行くミステイク
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▼未発表の「Mac OS 9.0.4」が流出,一部ユーザーがダウンロード(ZDNet News)
http://www.zdnet.co.jp/news/0003/25/b_0324_04.html
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些細なミスかもしれない。どうせ3日後にリリースされる製品かもしれない。だが,その些細なミスの重さを知っているから,_彼_の怒りはおさまらないだろう,と想像できる。そのミスが見捨てられる源となるから。
アップル社がまだ公式発表していない「マックOS 9.0.4」のアップデート版が,同社のサーバからダウンロードできるようになっていた。それはコードネーム「メヌエット」と呼ばれる,社内用のテストプレリリースバージョンとのこと。
先日のMSのデモ版流出(過去記事)とはちょっと違う次元の話だが,なんかジョブズがいちばん嫌いそうなミスなので,担当者のことを考えるとちょっと不憫ですな(^_^;)。メヌエットは噂サイトでは,来週中,それも月曜日にリリースになるのでは? という話が飛び交っていた。と,なるとこれは,最終的な「ソフトウェア・アップデート」コントロールパネルでの更新チェック,となるのだが,それにしてもそれが表に出てしまうのはお粗末。
MacProfではその更新内容をキャプチャ入りで見せている。ファイルの更新日は3月15日。動作検証などのチェックに10日ちょっとと計画通りか。DVD再生の不具合やUSBでの不具合などの修正が見てとれる。同じことを書くようだが,時計の針は戻せない。犯してしまった過ちは取り戻すことができない。コンシューマーOSを提供している,ほぼたった2社が,同じようにミスを犯している姿は,みっともないたらありゃしない。
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[2000.03.25]
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ナップスターから学ぶこと
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▼『Napster』で音楽ソフトや映画を無料配信するハッカープログラム (CNET Japan)
http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000322-1.html
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ここでは,情報は常に双方向に流れる。ウェブとて,メールとて,ファイルとて,同じこと。ここは著作権の話をする場所ではない。ワイヤードの哲学について考えたい。
MP3ファイルを互いに交換できるナップスター社のナップスターを真似て拡張させた,ラップスターというソフトが21日から,ダウンロードできるようになっている。ナップスターはMP3ファイルだけでなく,ビデオやゲーム,その他のあらゆるファイルをダウンロードできる。
ちょっと前からかなりの話題を振りまいていたナップスター。米国では,あまりにも学生が多用するので,使用禁止にした大学が相次ぎ,それに対し,学生が反対を唱え(そのサイト),米国レコード協会がナップスター社を著作権侵害で提訴(WIRED NEWSの記事),などなど。ということで,ナップスター使用の手引きを作ってみました(^_^;)。結構簡単なので,ぜひ体験してみてくださいな。
ナップスターの与えている衝撃はなかなかのもの。WinAmpの制作者たちが,同様のソフトでMP3以外も共有できるグヌーテラというソフトを開発し,制作者たちの親会社であるAOL社が慌てて,そのファイルを引っ込めさせるということも起きている(ZDNet Newsの記事)。ワイヤードの情報とは,常に一方向に流れるものではない。各個人が勝手に情報を流し(このサイトとて同じこと),各個人が勝手にその情報を受け取る。受け手は送り手となり,膨大な情報を蓄積していく。ナップスターも,そしてラップスターもグヌーテラも,そのひとつの手段を提供する。これは,ワイヤードを形作る,『哲学』に相違ない。
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[2000.03.23]
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暗き源泉
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▼マイクロソフトが『Whistler』OSのリークを調査中(CNET Japan)
http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000322-1.html
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リアルでも,ワイヤードでも,確かなものは常に半分しかない。目の前にいる人間が本当は殺人犯かもしれないし,ウェブ上の政治記事がまったくの嘘であることもある。噂の源,嘘の出所は,誰も,わからない。
マイクロソフト社は,来年3月に発売を予定しているOS,コードネーム「ホイッスラー」の社内デモ版が,インターネットにリークされたことを調査している。ホイッスラーは発売されたウインドウズ2000の一般向けとなり,Windows Meの後継となる。リークされたデモ版には,MSNクライアントの将来のバージョンも含まれており,デスクトップのルック&フィールのHTMLが強化されているのが見られたという。
発売前の社内テストの段階のOSやソフトが流出するなど,あまり聞いたことがない。これもまた,MSという巨人の宿命か。河の流れになぞらえれば,一度流れ出た情報はせき止める術がない。次第に川幅を広めて,流れゆく。では,その源泉を探し当てようとするのはどうだろうか? ホイッスラーのデモ版は誰の手からこの河に流されたのか?
発売前の完成品のお披露目でも守秘義務が課せられることがあるが,ベータテスターなればなおさら。だが,人の口で伝わっていったものをたどるよりも,オンライン上をたどることは難しい。これは,例えば,あなたの個人情報がネット上でわんさか取り上げられていたとしても,同じことだ。掲示板上の発言を捕まえることができても,ではそのさらに元をたどるのは,途方もない労苦となろう。ワイヤードの源泉は,暗き闇の中にある。
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[2000.03.22]
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ゴー,アミーガ
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▼今度こそ本当にカムバックする『アミーガ』(WIRED NEWS)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/3892.html
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トータルスペックで,2世代も先を行っているといわれたあの時代…。今では,4世代も前のチップ・モデルになってしまった。10年のブランク,まるですべての時が止まっていたかのような空白を経て…。アミーガの新世紀が,ここから始まるか。
4月1日に開かれる展示会アミーガ2000で,新しいアミーガの開発者向けマシンが発表される予定だ。また,新しいアミーガOSの一部もかいま見ることができるという。
最後に発売されたアミーガボックスは,1990年のA3000T(まるでバベルの塔のように…)。記事中に書かれているように,4世代前のマックに積まれていた68030プロセッサーがCPU。家庭用には同時に出されたA3000があった(メディアをこなすピザボックス…)。もう10年も前ということで,今見ると,とほほ…ですまないスペックだが,これであんな処理ができたのかと,今さらながら感心する。68k命令セットをスマートに使いこなしていたことの表れだろう。4月1日,アミーガ2000の晩食会に,アミーガ社のビル・マキューアンCEOは,特別の贈り物を用意しているという(案内文)。エープリル・フールぢゃないといいなぁ,ほんとに。
閑話休題。昨日取り上げたビーOSには,先日から,トランスメタ社のクルーソーチップ上で動作しているのを見たという噂が話題を呼んでいる(最初の情報元?)。クルーソーチップが,ウインドウズのプログラムを動かせるということは、ウインドウズ上のアプリケーションOSという形になったビーOSも動く,ということなんですな。すでに調達が難しい68kチップから,どんな発展を見せるのかわからないアミーガもいっそのこと,うにゃうにゃ…,といろいろと考えてしまうのでした(^_^)。
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[2000.03.21]
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to Be continued?
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▼米Be、待望の「BeOS 5 Personal Edition」の配布を発表(MYCOM PC WEB)
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2000/03/17/05.html
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それはまるで,いつ終わるのかわからない,ドラマのように。毎週,to Be continued...というメッセージを見て,続きがあることを安心するかのように。The Endと表示されることを,願わずに,でもどこかで,それを願っているかのように。
ビー社は,ビーOS 5 パーソナル・エディションを28日よりインターネットで配付開始すると発表した。オーディオ,ビデオ処理の分野で高性能を発揮するビーOSは,1月に無償で提供される計画が発表されていた。今回配付されるビーOSは,ウインドウズ上にファイルとして保存され,アプリケーションとして起動できる。
ビーOSのアピアランスが好きだった(www.be.com内のスクリーンショット,1,2(←あっ(^_^;),3)。あのフォルダ,あのゴミ箱,あのウインドウタブは,どこか,未来の匂いを感じさせてくれた。きっと数年後には,このビーのセンスが,他社のOSにも伝播していくだろう,と感じていた。だが多少の影響力はあったものの,どこか噛ませ犬っぽい,寂しい雰囲気で時を過ごしている。今思い出すと,アップル社との買収に関する駆け引きのあたりから急速に失速しだしたかのような気がする。
CNET Japanのメッセージボードに『BeOS』は生き残るか?というボードがある。大きな期待はあったが,すでに終わった,という意見が多い。マルチメディアに強いのに,最新のグラフィックボードのドライバが提供されないのは痛い,と。さてさて,ビーに,続きはあるのか。to Be continuedというメッセージを,願いたい,が。
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[2000.03.20]
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落とし穴
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▼一見マトモなコードでIEやNetscapeをクラッシュさせるハイテクニック(Nikkei BizIT)
http://bizit.nikkeibp.co.jp/it/sec/articles/2000031604.html
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この地は,あちらこちらに落とし穴がある。感じとしては,ちょっとした子供のいたずら。それ以上でも,それ以下でもない,ので,対処に困りますな。
最近はちょいと見には異常がないコードを使う,ブラウザクラッシュテクニックがいくつか報告されている。「クラッシュIE 5」は配置されたボタンを押すと,CPUの使用率が100%になり,インターネットエクスプローラーを強制するしかなくなる。「スマッシュ・ネットスケープ」もボタンを押すと,マック版も含めたネットスケープ・コミュニケーターがクラッシュする。
簡単な一行で,OSをクラッシュさせることができるCONCON問題が,パッチ配布で一段落したと思ったら(ZDNet Newsの記事),こちらの報告も興味深い。「クラッシュIE 5」は,フォームボタンを押し,スタイルシートでウインドウを描画するときのクラッシュ。これでブラウザは強制終了となる。「スマッシュ・ネットスケープ」(ソースコード)はマック版のネットスケープにも効果がある。これも,レイヤーとフォームを組みあわせた感じで,異常さは感じられない。両方とも,一般的なHTMLを持ち寄ったという感じなので,知らなければ,これでどうこうなるとは思わない。不思議だなぁ…。
人が多く集う掲示板などでは,OSやブラウザをクラッシュさせるページへのリンクがそこここにあったりする。いちいち腹を立てててはきりがないほど。最近では,そのアドレスに行って安全かどうか判別するソフトまであるそうで…。落とし穴は誰でも簡単に作れる。それに落っこちてしまう人もいる。それを笑う人もいる。だが,アクティブXやJAVAほどの恐ろしさもなかったりする。笑ってすませる余裕が,必要ですかね,こればっかりは。
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[2000.03.19]
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この世界は,何ペタバイト?
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▼IBM Researchが新磁性体を開発、容量100倍記憶装置が可能に(Nikkei BizTech News!)
http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/prom/97276
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ワイヤードは,リアル・ワールドのサブシステムに過ぎないって? いつの日か,ワイヤードはリアルの情報をすべて内包することができる。最高密度のディスクが,リアルをすべて飲み込む。
IBMリサーチ社は17日,現在の記憶装置の容量を100倍に高めることができる磁性体を発見したと発表した。この磁性体は,鉄とプラチナ分子による4ナノメートルの微粒子を等間隔に配列したもので,常温で磁気的に安定している。将来,パソコンのハードディスクの,大幅な記録密度の飛躍が期待される。
まだ現実的ではない夢話のような感じもするが,記事中にもあるように「エキサイティング」な研究開発だ。IPネットワークはすべての情報を(地球上の各サーバーに)分散させることで,情報量の限界をなくした。だが,その各所のディスク容量には,物理的な制約がある。しかし,個々の容量が大幅に拡大すれば,全体の容量も増加する。無尽蔵の情報容量は,さらに,無限に膨れ上がる。
現在の1枚のハードディスクの最大容量は73GB(だと思う)。それを新しい磁性体で実現すれば,70テラバイト(そんな簡単なことではないだろうが)。想像できない情報を内包できるペタ・ディスク(1ペタバイト=1024テラバイト)への足がかりとなる。そしてペタ・ディスクになったとき,もしかしたら,ワイヤードの情報量がリアルの情報量を上回る? そのとき,ワイヤードはリアルのサブではなく,メインとして,人類を,迎え入れる…。
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[2000.03.18]
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ムービりますか?
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▼Mac the Knife:Jobsはどこだ?(MacWIRE ONLINE)
http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000315-5.html
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カセットテープに好みの曲を集めて,きちんと頭出しして,残り時間を考えて…,てな作業をしていた人なら,iMovieがその楽しさを思い出させてくれる,かも。
噂では,来月開かれるインターネットワールドでの,アップル社CEO,スティーブ・ジョブズの基調講演はキャンセルされるとのこと。その理由は,講演が行われるコンベンションセンターの天井が低すぎるから,らしい。だが,このショーでは,小売りバージョンのビデオ編集ソフト,iMovie 2.0でデビューするかもしれない。これは大ヒットするものと予想される。
ムービー編集というのは,パソコンの一般的な使い方となるのだろうか。ジョブズは,ことあるごとにiMovieを高く取り上げる。ニューズウィークのインタビューでは,iMovieを「パソコンで実現した最も優れた機能」としている(記事)。講演でも自ら長い時間をかけてムービー作りを見せつける。この熱の入れようはどうしたこと?と疑うくらいだ。
だが,人々はムービー編集で喜んだりしないという意見もある。CPUもハードディスクも,まだまだ本格的なムービー編集には力不足だし,なにより音楽編集ほど手軽ではない。テロップを入れたり,フェードインアウトをするだけなら,そんなに楽しくもなかろう。しかし,iMovieの使いやすさと,懐の深さは特筆ものだ(パソコン初心者には特に)。いいソフト,と云うのは言葉が足りないが,ホントにムービー編集の楽しさを味わわせてくれる。iMovieなら,コンシューマーをムービー編集の魅力へと連れていけるかもしれない。さてさて,ムービりますか?
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[2000.03.16]
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それでも欲しいもの
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▼ハンドスプリングがヨーロッパに進出(CNET Japan)
http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000315-5.html
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欲しいもの。欲しいもの。でも,バカにするようなユーザーサポートからの虐待(?)を受けながら,それを上回る欲しいものでいてくれるかどうか。さて,日本では,どうなることやら…。それでも,欲しいものでいてくれるか。
パームOSを搭載したバイザーが人気のハンドスプリング社が,ヨーロッパに現地法人を設立する計画を明らかにした。同社は,パーム・コンピューティング社の共同創立者によって設立された会社。だが,現在,米国の消費者からは,バイザーの出荷の遅れと,顧客サービスの問題に対する不満が漏らされている。
先日,今年の夏には日本での発売が発表されたバイザー(CNET Japanの記事)。パームの機能性能をすべて持ちながら,スマートな筐体,さらに拡張スロットでデジカメにも,MP3プレーヤーにも,GPSにもなっちゃうという柔軟性で人気が急騰している。うまく言い表せないのが悔しいが,物欲をそそるというか,フェティシズムに似た感情を催させるというか…。ある意味では,iBookやバイオ以上の魅力を持っている製品と断言してもいい。
で・す・が! 大きな問題がひとつ。それが記事中にもある流通とサービスだ。ZDNetのコラムは他人事なら笑えるが,自分がその立場になったとしたらぞっとする。我慢強い日本人なら大丈夫かなとも思うが,最近はすぐにクレーマーになる人もいるし…(^_^;)。だがZDNetのコラムニストが,1ヶ月近くもいろいろなことに悩まされて待たされて,それでも手に入れたいと思うほどのバイザー,私も欲求を抑えられないかも…。
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[2000.03.15]
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見果てぬ国家への欲求
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▼「サイバー国家」の暗部(MSN ジャーナル)
http://journal.jp.msn.com/worldreport.asp?id=000313tanakanews&vf=1
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…僕は自分の命を捨てられるほどの,そんな国家を欲しています。戦争もできないどころか,確たる理念もない,そのくせ規律だけは重視する,そんなリアルワールドの国家には,ほとほと,愛想が尽きています。だから,僕は…。
エネンキオ王国は,太平洋上の米国領土の島である。この王国は米国からの独立を呼びかけており,インターネット上で,国債を発行している。このようなサイバー国家(一覧リスト)は,プロバガンダや遊びの産物が多いが,サイバー国家のメルキゼデクのように,実際のお金が絡んでいる怪しげなものも多い。
引っ越しやらなんやらの季節,お役所などで書類の項目を埋めているとき,ふと疑問に思う。「本籍地」ってなんだ? これってなんか意味があるのか? てなことで調べてみると,大した意味がないことがわかると思う。唯一,意味を見いだせるとすれば,それは生まれたときから日本国籍を持っているということの証明。外国人ではないということ。言葉は悪いが,外国人との差別のためにあると云っていい。明日なくしても全然支障がないものだが,ある意味,国家としての規律のために必要,ということか。
さて,ワイヤード上の国家。国家運営がなされ,政治が取り仕切られて法律を作ることはできる。経済活動があって金融活動を活発に行なうこともできる。国家としての宗教を作り,信仰を持たせることもできる。ワイヤードに国家を作るのには,なんの支障もないことがわかる。さらに…。リアルワールドの国歌は,いわば規律,をもとにしてある。だが,ワイヤードで一番重要なのは,自律,だ。自律をもとに成り立つ国家…。そんなものを想像してみると,リアルの国家の貧弱さが,思われてくる。
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[2000.03.13]
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ダ・ダ・ダ・イスム
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▼インターネット匿名性の終焉?(WIRED NEWS)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/3844.html
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人は破壊への欲望と,破壊を回避したい欲望のせめぎ合いで生きている。精神的に異常をきたし,破壊へと突き進む者もいるだろう。その者は,大統領かもしれないし,ワイヤード上の誰か,であるかもしれない。
ジャネット・リノ司法長官は,不法行為についての報告書を発表した席で,警察がオンライン上で身元を隠している犯罪者を追跡できないことに不満を表明,インターネット業界と議論を行ないたいとした。これには,AOL社が全面的に支持を表明した。
現在のワイヤードには,根本的に匿名性というのはない。だが,身元の割り出しを遠ざける方法はある。利用者が増え,膨大なトラフィックが行き交っている現実では,その方法は非常に有効である。それを回避し,犯罪者を追跡しようという司法長官の考えは,ホントに「曖昧な」話だ。すべてのプロバイダーやサーバーの,すべてのログを管理できるシステムを構築できれば可能だろうが…,現実的な話ではない。
ワイヤードを破壊しようとする犯罪者がいる。それは,ワイヤード上の名もなき者かもしれない。先日の米国での分散型サービス拒否攻撃(過去記事1,2)を,もっと大々的に彼が実行すれば,ワイヤード上のトラフィック全体を機能不全にさせることも可能だ。だが,よくよく考えれば,リアルであっても,核兵器の発射ボタンひとつで世界の破滅を招くことができる。本当に誰かが(大統領であれ,名もなき彼であれ),破壊を企てれば,それを止める術はない。その,大統領と,彼,の間に大した違いは,ない。
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[2000.03.11]
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ターン・イグニッション・キー!
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▼マイクロソフト、コンシューマゲーム機「X-Box」を遂に発表(Impress PC Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20000310/xbox.htm
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18ヶ月先のゲーム機は,まだ期待をするには遠すぎるが…。それでもこの性能,このムービー,このスペック表,この売り文句…。プレステ2騒ぎからモメンタム(勢い)を引き寄せるには十分の,発火装置だ。
マイクロソフト社は10日,かねてから噂のあったコンシューマゲーム機,Xボックスの開発表明を行なった。ペンティアム3クラスの600MHz CPU,ヌビディア社のグラフィックチップを組み込み,DVD-ROM,8GBのハードディスクも搭載する。Xボックスはマイクロソフト社が製造,販売し,流通させる。
完全に対比物として扱われたプレステ2は,DVD再生不具合が痛手となっている(Nikkei BizTech News!の記事)。まぁ100万台近くを売った後では,下手な対応もできないか。DVDプレーヤー機能の検証(Impress PC Watchの記事)では,確かにいくつか解決の待たれる問題点があげられている。Nikkei PC-Gaz!では,プレステ2に対する消費者の意見を掲載している(記事,かなり面白いです)。DVDの音飛びやドライブ音に対する苦情もあるが,概ね,満足しているという意見が多い。しかし,これならドリキャスと一緒という意見もあって,なんかドリキャスが見直されてる感じ。セガは喜んでいるか(^_^;)。
そして,日本から発火したXボックス(xbox.comも公開中)。記事中のムービーを見ると,確かに,う〜ん,なかなか…,と感じさせるもののような気がする。できれば,Windowsに完全互換させて,あんなゲームやこんなゲームも動くようにしてくれれば(^_^;),大発火装置になるような…。まっ,そんなゲームに3億ポリゴン/秒はいらんでしょうけどね。あとはまったく未知な,MSのハードウェア作成能力しだいかな…,あの筐体はどおもなぁ…(^_^;)。
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[2000.03.10]
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至極のモバイル
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▼One-off 'Book based on Transmeta's Crusoe spied in Cupertino (MacOS Rumors)【英語】
http://www.macosrumors.com/
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今,いちばん求められているのは“至極のモバイル”。熱くならず,バッテリーの使用時間が限られることもない,携帯電話との接続にコードを繋がなきゃいけないこともない,重たさに肩が外れそうになることもなくて,ブラウジングに疲れるほど表示面積が狭くもない。そんな機器を実現するための,クルーソー。
複数のアップル社情報筋によると,トランスメタ社の700MHzクルーソープロセッサーをサポートするメインボードを積んだ,パワーブックのプロトタイプが1台,存在するらしい。 そのパワーブックはウィンテルノートのハードウェアを多く使っている。これは,マッキントッシュが積んでいるパワーPCの命令を翻訳するソフトウェアを,クルーソーがまだ持っていないためだ。だが,その翻訳ソフトを開発するのは,比較的単純な問題だろう。
クルーソー・プロセッサーの発表(過去記事)からひと月ちょっとたち,製品に関する情報が漏れ出てきている。Transmeta Zoneには,ダイヤモンド社のウェブ・パッド(過去記事)らしき製品写真が出ている(ページ)。バイオC1のようなデジタルカメラを備え,基本的な操作はペン入力となるようだ。さらに,これはかなり面白みのある噂として,クルーソー・パワーブック。もし,これが実現するようなら,独占状態にあるパワーPCには思いもよらぬライバル出現。消費者にも魅力的な選択肢が増えることになる。
ウェブパッドは見たところ800x600の解像度っぽい。これならウェブブラウジングも可能だ。この写真だけでは製品の大きさは想像できないのだが,B5サイズ(以下)程度であるなら嬉しい。ノートパソコンほど高機能なのはいらないから,メールとブラウジングができればいい。だからOSはリナックスでいい。比類なき高性能で至福の喜びを与えてくれるパワーブックは,クルーソーの力によって,これもまた至極のモバイルを連れてくるだろう。早く,味わいたいなぁ,その至極を。
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[2000.03.09]
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私に似てる,私の仕業
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▼世論調査のギャラップサイトが書き換え被害(WIRED NEWS)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/3834.html
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見た目のまったく違う私なら,誰も騙されることはない。問題は,私そっくりで,ちょっとだけ違う,目のカタチがちょっとだけ違う,笑い方がちょっとだけ違う,そんな私のやること…。
米大統領選挙のスーパー・チューズデーを目前に控えた5日,世論調査大手のギャラップ社のウェブサイトが書き換えられた。書き換えられたページには,「インターネットの安全対策失敗の実演」といった見出しがつけられていた。復旧には6時間かかり,大きな被害はなかったが,犯人は世論調査データの小さな改竄ができたはずだ,と専門家は見ている。
そういえば,官公庁のホームページ書き換えの事件(過去記事)はどうなったのか。6日に中国のサーバー経由で侵入したことが報じられたが(Mainichi INTERACTIVEの記事),そんなことはなんの手がかりにもならない。改竄の内容からいって,最後の踏み台に中国のサーバーを使うことは,目くらましとして当然。そんな意味のないことを発表するなんて,警察は身内の不祥事でてんてこ舞いなのかな?
ホームページは,それ自体,常に公開しているものなんだから,誤解を怖れずにいえば,書き換えられて当然の代物だ。どんなセキュリティーだろうが,侵入する手だてはいくつもある。だが,「ぐへへ…,書き換えちゃったよん」と書かれるような書き換えなら,大した問題じゃない。問題は,たとえば数字が一桁だけ変えられるとか,語尾の「ある」を「ない」にするとか,そういう方だ。利用規約を書き換えたり,許諾書を書き換えたりなんてことがあると,下手すると企業はユーザーから多額の賠償金を請求されることになりかねない。まだまだホームページ書き換えによる大きな事件は,ないといってもいい(官公庁の書き換えも含めて,ね)。
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[2000.03.08]
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此処より永久へ
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▼日本AMDもAthlon-1GHzを発表(ASCII24)
http://www.ascii.co.jp/ascii24/call.cgi?file=issue/2000/0307/devi02.html
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もちろん,1GHzは,通過点でしかない。道は濃い霧の中へと続いていて,我々を何処へ導くのか,見渡すことはできない。
6日の米国での発表に続き,AMD社は7日,1GHzで動作するアスロン・プロセッサーを日本でも発表した。1,000個ロット時の価格は15万5880円。はじめにコンパック社とゲートウェイ2000社に供給され,秋葉原などには4月以降に出回る。ゲートウェイ2000社は,1GHzチップ搭載パソコン「Gateway Select 1000」の発売を開始した。
ことあるごとに取り上げてきたチップスピードレースは,ひとつの区切りとしての1GHzを迎えた。600MHzを取り上げたのが昨年の7月末(過去記事)。700MHzが10月頭(過去記事),800MHzが12月末(過去記事)…。加速度的にアップしていくクロックスピードは,利用者の立場からは,ただ呆然を眺めているしかなかった。轟音を立てて走りゆくF1カーのように,歓声はかき消され,情動は揺さぶられる時を失っていた。ただ静かに,各人の胸の中で,未来への道標を確かめるように一瞥しているしかなかった,と感じたがどうだろうか。
昇りきったと思った山頂への坂道,だがそこはまだ中腹でしかない。どこまで続くのかわからない山道は,重たい雲の中へと延びて,見通せない。人は今だ火星にも下り立てずにいるが,1GHzの風景は眺めている。そして,宇宙に果てがないのと同じく,クロックスピードにも果てはない。より先の世界へ,此処より永久(とわ)へ,と。
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[2000.03.07]
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ケータイとPCの相関図
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▼ノキアCEOら「未来の主役はパソコンではなく携帯電話」(WIRED NEWS)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/3820.html
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WebTVも,ドリームキャストも,そしてiモードも,パソコンを駆逐しようとしている。デバイスとしてはあまりにも手軽でないパソコンは,果たしてネットデバイスとしての地位を維持できるのか。
世界最大の携帯電話メーカー,ノキア社のヨルマ・オリラCEOは3日,携帯電話からのウェブ接続数が,パソコンのそれを上回るとの予測を語った。「2001年には,インターネットに接続できない携帯電話機など売られていないだろう」。日本では,NTTドコモが1年前,ワイヤレス・インターネット・サービス『iモード』を開始し,日本最大のインターネット・サービス・プロバイダーの座に近づきつつある。
iモードの勢いはとどまらない。2月中旬の時点で,インフォウェブと合体して日本最大のプロバイダーだった@ニフティを抜いたという報道もあった(Web現代の記事)。iモードでの予約(正確にはインターネット予約全部)なら航空券25%引きという日航のニュースもiモードの力の強さを感じさせるものだった(Nikkei BizTech News!の記事)。なにせ電話料金と一緒に利用料金が引き落とされるのだから,コンテンツ提供側もメリットが大きい。では,携帯電話はインターネットアクセスの主流となるのか?
ニューズウィーク誌のインタビューでアップル社のCEO,スティーブ・ジョブズは,携帯電話はパソコンを補完する存在だとしている(記事)。携帯電話で50通のメールを読む人はいない,インターネットをすべて楽しむには,すべての技術をサポートしているパソコンでなくてはならない,と。携帯電話が,1GHzチップを積み,目の前に大画面を見ることができる仮想モニターをサポートするまで,その言葉はたぶん当たっているだろうな。
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[2000.03.06]
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ウェブページの身だしなみ
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▼5KB以下でWebページを作るコンテスト実施中(ZDnet News)
http://www.zdnet.co.jp/news/0003/04/b_0303_17.html
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ウェブページのいちばんの身だしなみとは,ファイルサイズに気を使うこと。それが第一の配慮。その上での,見栄え。
わずか5Kバイト以下の容量で作ったウェブページのコンテストが,作品を募集している。最近のウェブページは80Kバイトから150Kバイトのものが増えている。ページサイズが小さいほど,閲覧者はページを短時間でブラウザ表示できる。だがこのコンテスト,優勝者の賞金は5,120セント(5Kセント,約50ドル)でしかない。
ちなみに今現在(この記事をアップした時点)での,このページの容量は27k(広告バナーをのぞいて)。まったく挑戦権ありません(T_T)。5kというとそれはもうむちゃくちゃな小ささだ。画像を1つも使わない,使っても極小の大きさと色数で。また,HTMLファイル自体もスリムにする(参考:HOTWIRED Webmonkeyの記事)。改行することさえ止めなくちゃいけないから,後でHTMLを修正することは考えちゃいけない。上記のコンテストのページのソースをのぞくとそれがわかる。日本語は,基本的に容量が大きくなるから厳しいだろうなぁ…。
広帯域の時代へと一歩一歩近づいてはいるが,HTMLは常に最小のファイルサイズでなくてはならない。無駄なサイズは徹底的に剃り落とさなくてはならない。これはいわば,ウェブページを作るときの身だしなみだ(画像サイトや大情報サイトなどは例外)。ウェブデザイナーという肩書きの人は,ファイルサイズのことを徹底的に考えてこそ,その肩書きを名乗っていい。まぁ日本企業のサイトを見ると,そんな人物はさっぱりいないのが,見て取れますけどね;-P。
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[2000.03.05]
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想いを伝えるデジカメ
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▼デジタルカメラ売上が急上昇、しかし問題は残る(CNET Japan)
http://japan.cnet.com/News/2000/Item/000301-6.html
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銀板写真やフィルム写真の中に,人は想いを築いてきた。そしてフィルムは,その素粒子で想いが伝わるように発達してきた。ピクセルデータの時代になっても,その概念は,変わらない。
昨年はデジタルカメラの売り上げが63%上昇し,売上高が10億ドルを超えた。今までソニーがフロッピーディスクを媒体としたことで人気をはくしていたが,フロッピーの容量不足で魅力が薄れてきた。従来の伝統的なフィルム式カメラのメーカー,ニコンやオリンパスも,このメガピクセル・カメラ市場で商品を展開している。
デジカメの売り上げの増加は日本でも同様,いや,もともと優秀なフィルムカメラ市場があったせいか,米国以上だろう。最近はピクセル数も爆発的に増え,300万画素オーバーではちょっとやそっと引き伸ばしても画像の緻密さには違いがなく,あとは色の再現度や彩度の勝負になるのか? そうなると,今までフィルムカメラで培ってきたメーカーは,その能力を最大限に発揮できる。
デジカメがフィルムカメラと売上高で並んできてきていて,このままなら数年もかからずに逆転するだろう。カメラといえばデジタルピクセルのもの,という観念がもうちょっとで行き渡るかもしれない。だが,一枚の写真の中に,込められる気持ちを残すという意味で,フィルムであろうが,ピクセルデータだろうが,その差異はあまりない。気持ちを伝えるためのデジカメ,そんな時代がこれからの勝負になる。
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[2000.03.04]
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その力がこの地を作る
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▼大学でベンチャー企業を設立しよう(WIRED NEWS)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/3809.html
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この地が使えることを教えてくれたのは老人たちだったが,そこに家を建て,畑を耕し,花を咲かせ,街を作りあげたのは,若い学生たちだった。
ボストン大学は先週,学生が学業を続けながら新興企業の資金調達をしやすくする新しいプログラムを開始した。このプログラムは,ベンチャー・キャピタリストと,プランを持つ学生を引き合わせる。ロンドン大学の学生たちも今週,学生起業家と企業のネットワークを結びつけるプログラムをはじめた。
今からまだ,そう,7,8年ほど前…,米国ヤフーのデビッド・ファイロとジェリー・ヤンはスタンフォード大学の学生だったし,ネットスケープのマーク・アンドリーセンはイリノイ大学の学生だった(過去記事)。この地を作っていったのは,そんな者たちの力だったのだ。いまこの地がこのようにならされているのは,彼らの知能とアイディアによる。そして,今も多くの学生たちが,この地で新しいアイディアを形にしようとしている。
日本の大学であれば,そんなことをせずに学業に…とでもなりそうだが,もし,アイディアがあるのなら,すぐにでも形にしたほうがよい。この地では,リアルで起業するよりも1/700の費用でやることができるという話を聞いたことがある。とにかく,確実なアイディアと地力があれば,成功することができる。この地はそれを拒まない。日本では多少遅れているが,ベンチャー・キャピタルが少しずつ,見られるようになってきた。そのアイディアが,この地をさらに,ならしていくんだ。
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[2000.03.03]
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責任感のない人たち
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▼不正アクセス・ユーザーの特定に着手(Nikkei BizTech News!)
http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/speed/95834
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たとえば,郵便受けが全開になっていて,どこから来た郵便か見えちゃいました,ってときに,人の情報を勝手に見たと捕まるの? 郵便受けを開けっ放しにしていた「あなた」の責任でしょ。でも,そんなバカは死ななきゃ治らないかな。
プレイステーション2の予約販売サイト,プレイステーション・ドットコム・ジャパンから個人情報が流出していたことが2日,明らかになった(Nikkei BizTech News!の記事)。氏名・住所・購入品目が流出した予約客の総数は266名。他人の情報にアクセスしたユーザー数は44名。プレステ・ドットコムとソニー・コンピュータエンタテインメント,サーバーの構築・運営を行なった日本IBMでは,アクセス者の特定を共同で行なっている。
実はもう取り上げる必要もないと思っていたプレステ2なのだが,ひょんなことから笑い話を提供してくれたので,取り上げさせていただきましたm(_ _)m。予約開始時のサーバーダウンは,騒ぎを大きくするための自作自演なんじゃないかなと思っていたが,こんな笑い話を出してくれるようだと,あのゴタゴタは真面目だったのですね。どこまでも笑わせてくれますな;-P。
どこもかしこもこのニュースを伝える記事は,「不正アクセス」なんて書いているが,こんなのは不正でもなんでもない。自分の予約を確認した人が,URLの中の数字をちょっと置き換えたら,他人の情報が見れちゃいました,ってだけ。それが不正? 問題なのは情報を見た人間じゃなくて,そんなバカな設定のまま放置していた管理者でしょ? 見た人間を特定なんかするより(したところで責任を追及する資格はない),情報を見られた人に電話やメールなんかじゃなくて自分の足で謝罪しに行くとか,懺悔として今すぐ予約を止めて,ウェブ上で精いっぱいの謝罪をするとか…,なんかあるでしょ。悪いのは全部,「あなた」なんだから。
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[2000.03.01]
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ワイヤーからの開放と意識の開放
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▼ワイヤレスの普及を狙ったLucentの新製品(MacWIRE ONLINE)
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0002/29/n_lucent.html
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デバイスなしにワイヤードにアクセスする一歩手前は,完全なワイヤレスを実現すること。それは,繋がることを意識せずに,繋がること。
ルーセント・テクノロジー社は「オリノコ」高速無線インターネットアクセス/ネットワークシステムを発表する。これは企業LAN向けの「ウェーブLAN」を基とし,家庭や学校,空港などの公共スペースで,安全かつ高速にネットワークアクセスできるもの。IEEE 802.11準拠のためアップル社のエアマックなどとも互換性がある。
携帯電話工業会によるセビット見本市が行われていることもあってか,ワイヤレスに関するニュースがゾクゾクと流れている。ひとつは携帯電話に,インターネットベースのサービスを追加するもの。MS(CNET Japanの記事)とAOL(ZDNet Newsの記事)の争いは熾烈を極めている。そしてもうひとつが,今までワイヤーで繋がれていたパソコンを解き放つ,という動き。
ルーセントのオリノコは,どこでもオリノコの機器があるところなら,なにもせずにネットワークへのアクセスが可能となる。エリクソン社のLinux OSを積んだ「スクリーンフェン」は,家庭の中心に置かれることを目指したワイヤレスデバイス(CNET Japanの記事)。日本では,NTTコミュニケーションズが無線アクセスの開始を発表した。近い将来は一般ユーザーの手の届く値段になるだろう(日経コミュニケーションの記事)。なににも繋がらず,繋がることができるのは,意識の開放を意味する。ワイヤードにいることが,特別なことでなくなることの一歩となる。繋がっていることが,普通であること,そんな日が来るのは,もうすぐだ。(関連過去記事99/7/23)
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